【イベントレポート】B@SE MEET-UP 「なぜ子どもたちにコミュニティユースワーカーが必要なのか?」ゲスト:荒井佑介さん

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こんにちは。
芦沢郁哉です。

先日開催したB@SE MEET-UPについて書きたいと思います。 

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- 地域で子どもの育ちに関わろう!

私たちはB@SEという活動名で、何かしらの理由で苦しい状況にある子に関わり、一緒に走りながらやりたいことや夢を見つけ、成長していくお手伝いをしています。

「勉強を教えてほしい…」というある1人の方からの声を聞いて、とにかく勉強できる場を作ろうと人を集め、場所を貸してくれる人を見つけ、週に1回ずつ始めたところから始まりました。

少しずつ関係ができ、子どもたちのやりたいことや困っていることが見え始めてきた今、僕らだけではなく「地域にいるいろんな人が子どもの育ちに関わり、成長を見守る」そんな生態系を作っていかなければいけない。

そんなことを考えて、今回地域の皆様をお呼びしてみんなで考えあうようなイベントを企画させていただきました。

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- ひとりひとりに合わせた支援をオーダーメイドする

第1部としてNPO法人PIECESで活動している荒井佑介さんをゲストスピーカーとしてお招きし、荒井さんが取り組んでいる「コミュニティユースワーカー」という取り組みについてお話しいただきました。

www.pieces.tokyo

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学生の頃からホームレスのおっちゃんたちと一緒にご飯を食べたり、中学生への学習支援などの活動をしてきた荒井さん。
そんな活動を通して子ども達と「友達」のような関係を作ってきた荒井さんの活動は、勉強を教えるだけではなく、子ども達のやりたいことに合わせてどんどん広がっていきました。

「料理人になりたい」という子がいたら、料理ができる人を見つけ、実際にイタリア料理のフルコースを振る舞う会を企画したり。
「ゲームを自分で作ってみたい」という子たちと一緒に、プログラミングができる人と一緒にゲームを作る会を企画したり。

子どもに寄り添い、その子のニーズに合わせた支援をオーダメイドしていく。
そんな動きをするのが、このコミュニティユースワーカーです。

実際に荒井さんが関わってきた実践例をご紹介いただき、参加者の皆さんも具体的に想像することができたのではないかと思います。

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僕らはB@SEという活動を通して、たくさんの子どもたちとつながっています。
日々子どもたちと関わりながら、関係性を築いています。

関係性ができてくると、だんだん子どもたちのやりたいことや好きなことが見えてきます。

「カメラを持っていて、友達を綺麗に撮れるようになりたい。でも使い方もよくわからないし、1人じゃできる気がしない。」
こんな声を聞いて、早速撮影の練習にも行きました。

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 この後、知り合いのカメラマンの方にお願いして、実際に撮影しているところを見学させていただくこともできました。

こんな風に、子どもたちの「やりたい!」を叶えるために、できる人を見つけ、場をつくり、その体験を経て子どもたちが内発的に動機付けられていく。

そんな支援の形が理想なんじゃないかと、僕らは思っています。 

- 小さくていい。できることで関わろう。

第2部では、参加していただいた皆さんと一緒にグループワークを行いました。

集まっていただいた50人のできることをとにかく出し合うというワーク。
「この教科だったら教えられる」「この畑だったら使っていいよ」「お酒たくさん飲める」「お酒飲んだ人を送り迎え出来る」など、とっても」たくさんのできることが出てきました。

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”貧困を解決する”というと、何かすごい人じゃなければできないんじゃないか…って思う人も多いと思います。

でも、ひとりひとりのできることは小さくても、それが50人分集まればこんなにできることはたくさんある。これが100人、500人、1,000人、1万人って広がったら…

参加していただいたある方の感想が、とても嬉しかったので引用させていただきます。

ずっとずっと気になっていた「子どもの貧困」
もう、「行政が」とか「自助努力で」とか言うレベルじゃない
みんなで考えなきゃいけない問題
かといって「できること…思いつかない」って
行動することはできてなかった
でも、「子ども一人一人の背景も事情ももとめてるものも違う」
って考えたら
もしかしたら何百人のうち1人は「私のできること」を
求めてる子がいるかもしれないって思えるようになった
そう、必要なのは一部の思いがある人の『能力とか才能」
だけじゃない
大勢のひとのちいさな『できるよ』」が大事だったんだ
イベントに参加して、たくさんの『できるよ』をみて
希望が見えた

人はみんな違う。好きなものも、嫌いなものも、性格も。
これをやればみんな貧困が解決するなんていう万能薬なんてないんです。

ひとりひとり背景も原因も解決策も違う。
だからこそ、子どもたちのそばで寄り添っている人が、今その子に必要なものをつくり届ける必要があるなって。

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皆さんに出していただいた「できること」は、僕らの宝物です。
また僕らから皆さんにお願いすることもあると思います。

その時はぜひ手を貸していただけると嬉しいです。

お忙しい中ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!