B@SEラボ vol.3「学校現場から見た子どもの貧困」

7月19日(水)にB@SEラボvol.3「学校現場から見た子どもの貧困」を開催しました。

山梨県高等学校・障害児学校教職員組合の小池先生をゲストにお呼びし、”学校”という視点から貧困問題を考えました。

経済的な貧困はなくても、人間関係などで困ってしまう子がいることや、特別支援学校のマンモス化、全県一学区になったことによってどんなことが起きているのかなど、様々な視点からお話いただきました。

学校でなければできないこともあるけれど、学校だけじゃ抱えきれないこともあるんだと改めて気づかされました。
「学校がしっかりしろよ!」などと押し付けるのではなく、なぜ先生たちが多忙になってしまっているのか?もっと地域とつながって子どもたちの成長を支えるにはどうしたらいいのか?を考え、実際に行動していくことがとても大切なんだろうと思います。

今回のB@SEラボでも、小池先生からお話を聞いた後に参加者の皆様がそれぞれ話したいテーマを出して、小さな分科会をつくってお互いに考えていることを話すプログラムも行いました。

「支援学級の子とどうやって付き合っていけばいいのか?」
「実際にどんな制度を利用していくことができるのか?」
「行きたい進路を貧困が理由で諦めなければならない子にどんなことができるのか?」
「外国にルーツを持つ子にはどんな取り組みが必要なのか?」
「実際に自分が授業をするなら、どんな授業をするのか?」
など、学校で起きている現状を聞いただけに終わらせず、じゃあ自分はどんなことができるのかを考え、みんなで話す場をつくることができました。

行政や既存の制度、仕組みでは解決しきれていない領域だからこそ、まずはその地域に住んでいる住民がどうやったらできるかを考え、アクションしていくことが大切です。

これからのB@SEラボも、話を聞いて終わりではなくて、実際に自分はなにができるのかを考え実行するきっかけになる場でありたいなと思っています。

お忙しい中お話いただいた小池先生、またご参加いただいた参加者の皆様、どうもありがとうございました!

B@SEラボ vol.2「リカバリーの視点から考える関わり方」

「子どもたちの学びの場をつくっている大人のための学びの場」

B@SEラボvol.2として、今回は「リカバリーの視点から考える関わり方」というテーマで勉強会を行いました。

リカバリーという言葉を皆さんはご存知でしょうか?

リカバリーとは、「精神障害のある人が、それぞれ、自分が求める生き方を主体的に追求すること」であり、それを支援することが、医療関係者や福祉関係者に求められるということだと思います。
リカバリーの目的は、症状をなくすことではありません。治療によって症状を和らげることはもちろん必要ですが、何より大切なのは、本人が、こういう生活がしたいという夢や希望を持ち、それを周囲が支えることです。たとえ統合失調症の症状が残っていても、症状とうまくつきあいながら、学校に通ったり、働いたりしている人は少なくありません。
NHK ONLINE 若者のこころの病 情報室より

”支援”というと、相手の「できないこと」にフォーカスが当たりがちですが、リカバリーというのは相手の「できること」に注目しようという視点です。
今回のラボでは、「エンパワメント」と「強み(ストレングス)」について詳しくお話いただきました。

「エンパワメント」とは、障害をもつ人に力(パワー)をつけさせることではなく、本人がすでにもっている力を正当に発揮できる環境づくりを、本人と一緒に行う活動のことを指します。つい相手のできないことをなんとかするためにいろいろと「やってあげよう」としてしまいますが、やりすぎてしまうとエンパワメントの矛盾も起きてしまいます。

エンパワメントのパラドックス(矛盾)

支援者が本人に力をつけさせようと意図的に働きかけたり、問題を解決してあげると、逆に自ら問題を解決していく力を失う

また、「強み(ストレングス)」とは相手ができること・やりたいと思っていることを指します。「関心・願望」「性質・性格」「才能・技能」「環境」に分けて、その人が持っている資源を出していきます。

このようにリカバリー視点で相手の強みを大切にすることによって、相手が内発的に動機付けられていくんです。
今回の勉強会でのお話の中で、一番印象深かった言葉が「人は、興味や関心、向上心、長所に基づいて成長する」でした。
支援しよう!とか教えてあげよう!とかって気持ちが強すぎると、つい相手のできないところばかりに目がいってしまう。でもやっぱり人は自分の好きなことやできることから成長していくんだなということに気づかされました。

好きなことを目一杯やれる環境があるからこそ、できないことにも向き合うことができる。僕らは徹底的に子どもたちのできることや好きなことを広げるお手伝いをしていこうと、心に誓いました。

 リカバリーという概念を学んだ後は、実際に相手の強みを見つける練習として、各グループで折り紙を使ってつくった”箱”を社会で活用するためにはどうしたらいいか?を考え、アイディアを出していきました。
「この箱でしかご飯が食べられないから痩せることができる」
「取り外しが簡単でいろんな色や柄があるので、簡単に着せ替えられるパソコンにする」
など、斬新なアイディアがたくさん出てきました。
これは箱の強みに着目していなければアイディアは出てきません。
対象が箱から人に変わっても全く一緒ですよね。

「あなたは堂々とやっていい!」
こう言ってあげられる人でありたいと思いました。

今回のB@SEラボにご参加いただいたみなさまどうもありがとうございました。

 

 

B@SEラボ vol.1「まちに必要な学びの居場所って?」

 5月21日(日)にB@SEラボという勉強会の第1回目を開催しました。

学習支援や子ども食堂などの活動が増え、福祉や教育の専門家ではない人も子どもたちと関わる機会が増えてきました。
ですが、「この子とどうやって関わったらいいんだろう…」と不安を抱えている人や、子どもたちとの関わり方についてもっと学びたいという人が学べる場所がまだまだ少ないなと思っています。

「 学びの場をつくっている大人のための学びの場 

これがB@SEラボのコンセプトです。

子どもたちとの接し方を学んだり、貧困対策の法律や施策について研究したり、場づくりや協働のノウハウを学んだり…
日頃の実践に活かせるような学びを得られる場にしていきたいと思っています。

第1回目のB@SEラボでは、今年度からスタートしている南アルプス市でのB@SEの取り組みについて、みなさんにご説明させていただいた後に、「まちに必要な学びの居場所って?」というテーマでワークショップを行いました。

 

 

今回のB@SEラボで行ったワークは、”「学び」と「居場所」を動詞化してみよう!”とうもの。
地域に居場所をつくる!!でもその居場所って、誰が何をするところなんだろうか?
「学び」や「居場所」って人によって定義がバラバラなのに、その違いを共有しないままで地域に必要な学びの居場所づくりはできないだろ!と思ったので、今回はこんな問いでみなさんと一緒に考えてみました。

 

 

「自分は何が分からないのかが分かるところ」
「世代を超えたコミュニケーションが生まれるところ」
など、様々な意見が出てきました。
今回のワークショップで出てきたアイディアはこちらにまとめていますので、興味ある方はぜひご覧ください。
▶︎|B@SEラボ vol.1| - base-bp ページ!

  

次回のB@SEラボは6月28日(水)19:00~21:00で開催予定です。
会場や内容が決定次第、正式にみなさんにお知らせしますのでよろしくお願いします。

公立高校入試の日

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2017年3月14日

ホワイトデーのこの日。
山梨県では、県立高校入試の合格発表が行われました。

 

思えば、「入試に向けて勉強できる場所がほしい」というある1人の声から毎週開いているこの場は始まりました。

なんとしてでもこの高校に行きたい!

彼の本気の想いになんとかして応えたいと、この日まで一緒に走り抜けてきました。

結果は無事に合格。
合格発表の会場で、一緒に喜びを噛み締めてきました。
最高の笑顔は忘れることのできない宝物になりました。

 

ただ、高校に合格することが私たちのゴールではありません。
これからも変わらず、本気で彼らと向き合い、心に火を灯し、「未来はつくれるんだ!」ということを見せていきます。

誰かが用意してくれた未来ではなく、自分の手で未来をつくれる人に。

「いつもありがとう」の日

南プスB@SEでは、それぞれがやりたいことをして過ごしています。

地域に「安心して過ごせる居場所」と「ありのままを受け入れてくれる人」がいることがとっても大切なんだなと感じています。

f:id:i-ashizawa198:20170215001400j:plain早くカードゲームで対戦するために、超ダッシュで宿題を終わらせました。

 

f:id:i-ashizawa198:20170215002147j:plain役割分担をして、お店屋さんを開いていました。

 

f:id:i-ashizawa198:20170215002416j:plain受験生たちはガチで勉強。最後の追い込みです。

 

f:id:i-ashizawa198:20170215002536j:plain今日はバレンタインだったので、チョコパイを作ってきてくれました。
他にもたくさんの方々が差し入れを持ってきてくださいました。
ありがとうございます。

 

それぞれがやりたいことをやっているんですが、ひとりぼっちで過ごす人はいません。
年上の子が年下の子に勉強を教える、一緒にゲームをやる、一緒にボイパをやる…
無理やり交流を促されるのではなく、自然な流れでいろんな人と関わり合う雰囲気が心地いいなと思いながら、僕も一緒にボイパを練習しています。笑

勉強を教える・教わる、支援する・されるというような関係性ではなく、僕らが宿題のわからないところを教えたら、その次は子どもたちが僕らにゲームや絵や歌のことを教えてくれます。
今日は初代のポケモンしかしらない僕に、「サトシゲッコウガ(新しいポケモンの名前らしい…)」を教えてくれました。

自分の「できることや得意なこと」でいろんな人と「関わり合う」こと。

そんな小さな積み重ねが、将来を前向きに考えることのできる肯定感につながるんじゃないのかなと思っています。

 

Writing:芦沢郁哉

カメラ女子の道-vol.4-

「カメラを持ってるんだけど、全然うまく撮れなくて...」

 

この言葉から動き始めたカメラ女子への道。

 

紅葉の絨毯で撮影した頃から早いもので数ヶ月が経っていました。

 

 

base-bp.hatenablog.com

 

 

カメラ女子の熱は冬になってもおさまることはなく、冬に撮りたいものを考え、今回は初めて会う大人含め5人で"イルミネーション"の写真を撮りに行くことになりました。

 

 

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現地に着くなりろくに自己紹介もしないまま、入口にある大きな木のイルミネーションで早速撮影開始。

 

 

 

イルミネーションの撮影は慣れていなかったようで、大人に助言をもらいながら一生懸命撮影していました。

 

 

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順路を進みながら、写真を撮ったり、話をしたり、時々変顔をしてみたり、ジャンプしてみたり、寒すぎてみんなで震えてみたり。

 

好きなもので集まると不思議なもので、最終的には初めて会う人とも仲良く話をしていました。

 

 

同い年の友達も大事だけど、少し年上のお兄さんお姉さん、おっちゃんおばちゃんの存在もすごく大事。

 

僕らの周りには色々な人が居て、それは子どもでも中高生でも、大人でも一緒。

 

どの世代の人にも求められていることや、役割はあって、それは間違いなく今の『あなた』にしかできないこと。

 

子どもにとっては地域が生活の場。

 

あなたのできること、得意なことの関わり方次第で、子どもたちは大きく羽ばたいていけると信じています。

 

子どもも大人も、まずは声をあげることから。

 

 

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これからを担う子ども若者に寄り添いながら。

【イベントレポート】B@SE MEET-UP 「なぜ子どもたちにコミュニティユースワーカーが必要なのか?」ゲスト:荒井佑介さん

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こんにちは。
芦沢郁哉です。

先日開催したB@SE MEET-UPについて書きたいと思います。 

base-bp.hatenablog.com

- 地域で子どもの育ちに関わろう!

私たちはB@SEという活動名で、何かしらの理由で苦しい状況にある子に関わり、一緒に走りながらやりたいことや夢を見つけ、成長していくお手伝いをしています。

「勉強を教えてほしい…」というある1人の方からの声を聞いて、とにかく勉強できる場を作ろうと人を集め、場所を貸してくれる人を見つけ、週に1回ずつ始めたところから始まりました。

少しずつ関係ができ、子どもたちのやりたいことや困っていることが見え始めてきた今、僕らだけではなく「地域にいるいろんな人が子どもの育ちに関わり、成長を見守る」そんな生態系を作っていかなければいけない。

そんなことを考えて、今回地域の皆様をお呼びしてみんなで考えあうようなイベントを企画させていただきました。

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- ひとりひとりに合わせた支援をオーダーメイドする

第1部としてNPO法人PIECESで活動している荒井佑介さんをゲストスピーカーとしてお招きし、荒井さんが取り組んでいる「コミュニティユースワーカー」という取り組みについてお話しいただきました。

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学生の頃からホームレスのおっちゃんたちと一緒にご飯を食べたり、中学生への学習支援などの活動をしてきた荒井さん。
そんな活動を通して子ども達と「友達」のような関係を作ってきた荒井さんの活動は、勉強を教えるだけではなく、子ども達のやりたいことに合わせてどんどん広がっていきました。

「料理人になりたい」という子がいたら、料理ができる人を見つけ、実際にイタリア料理のフルコースを振る舞う会を企画したり。
「ゲームを自分で作ってみたい」という子たちと一緒に、プログラミングができる人と一緒にゲームを作る会を企画したり。

子どもに寄り添い、その子のニーズに合わせた支援をオーダメイドしていく。
そんな動きをするのが、このコミュニティユースワーカーです。

実際に荒井さんが関わってきた実践例をご紹介いただき、参加者の皆さんも具体的に想像することができたのではないかと思います。

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僕らはB@SEという活動を通して、たくさんの子どもたちとつながっています。
日々子どもたちと関わりながら、関係性を築いています。

関係性ができてくると、だんだん子どもたちのやりたいことや好きなことが見えてきます。

「カメラを持っていて、友達を綺麗に撮れるようになりたい。でも使い方もよくわからないし、1人じゃできる気がしない。」
こんな声を聞いて、早速撮影の練習にも行きました。

base-bp.hatenablog.com

 この後、知り合いのカメラマンの方にお願いして、実際に撮影しているところを見学させていただくこともできました。

こんな風に、子どもたちの「やりたい!」を叶えるために、できる人を見つけ、場をつくり、その体験を経て子どもたちが内発的に動機付けられていく。

そんな支援の形が理想なんじゃないかと、僕らは思っています。 

- 小さくていい。できることで関わろう。

第2部では、参加していただいた皆さんと一緒にグループワークを行いました。

集まっていただいた50人のできることをとにかく出し合うというワーク。
「この教科だったら教えられる」「この畑だったら使っていいよ」「お酒たくさん飲める」「お酒飲んだ人を送り迎え出来る」など、とっても」たくさんのできることが出てきました。

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”貧困を解決する”というと、何かすごい人じゃなければできないんじゃないか…って思う人も多いと思います。

でも、ひとりひとりのできることは小さくても、それが50人分集まればこんなにできることはたくさんある。これが100人、500人、1,000人、1万人って広がったら…

参加していただいたある方の感想が、とても嬉しかったので引用させていただきます。

ずっとずっと気になっていた「子どもの貧困」
もう、「行政が」とか「自助努力で」とか言うレベルじゃない
みんなで考えなきゃいけない問題
かといって「できること…思いつかない」って
行動することはできてなかった
でも、「子ども一人一人の背景も事情ももとめてるものも違う」
って考えたら
もしかしたら何百人のうち1人は「私のできること」を
求めてる子がいるかもしれないって思えるようになった
そう、必要なのは一部の思いがある人の『能力とか才能」
だけじゃない
大勢のひとのちいさな『できるよ』」が大事だったんだ
イベントに参加して、たくさんの『できるよ』をみて
希望が見えた

人はみんな違う。好きなものも、嫌いなものも、性格も。
これをやればみんな貧困が解決するなんていう万能薬なんてないんです。

ひとりひとり背景も原因も解決策も違う。
だからこそ、子どもたちのそばで寄り添っている人が、今その子に必要なものをつくり届ける必要があるなって。

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皆さんに出していただいた「できること」は、僕らの宝物です。
また僕らから皆さんにお願いすることもあると思います。

その時はぜひ手を貸していただけると嬉しいです。

お忙しい中ご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました!